不動産の契約書にみる なんとも言えない文言

2012年1月22日

不動産の売買でも賃貸でも契約する時にはまず、重要事項説明書で物件の詳細を説明して
それを承知したうえで契約…となるのですが、
10年ちょっと前にはまだ、手書きで対応していたようですね。
今やPCでラクラク作成できますが。

それから何十年も経って、いろいろ文句を言う人がいて、裁判になって、結果、今のような契約書になったのでしょう。
とっても細かいしクドいんです。

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最近の大きな変更はやはり…あの、反社会勢力の方々への対応についての記述が増えたことですね。
「神奈川県暴力団排除条例に基づき、乙は、本物件上に、自己又は第三者をして建築又は設置した建物等を、暴力団事務所として使用してはならないものとします。」

これが契約書に書かれていますし、もしこれに違反すると、すぐ出ていかなくてはならないだけでなく、契約内容によっては敷金などの預けたお金も戻ってこないことにもなります。

おまけに誓約書があるので、かなり厳しくなったし、事務仕事も増えました。これは仕方が無いとして…。

で、何とも言えない文言…ですが、

こんなことが「わざわざ」書き込まれています。

隣は第三者が所有する土地なので、将来どんな建物が建つかわかりません。建物が建った場合、風向、眺望、日照、電波、臭気に変化があるかもしれない(から文句いわないでくださいね)。

ははぁ~、日照、眺望、電波はわかるとしても、風向?臭気?…わざわざ…です。

もうひとつ、

重要事項説明書で説明した法の制限は、説明した今日時点の法なので、将来緩和されたり厳しくなったりすることがある(から文句言わないでくださいね)。

なるほど~、そんなこと言ったらすべての契約事がそういうことになりそうですよね。

契約書の下から二つ目に、契約書に記載されていないことで問題があったら、当事者が誠実に話し合いをしましょうね、
という内容があるので、それに任せたらいいのに…と思うのですが、

あと、契約する時に契約者が「反社会勢力」の人じゃないことを確認することが義務になっていますが、
当たり前のように「そうじゃない」ことを前提にお話ししていますけど…

「そう」なケースが出てきたらどうしましょ?

老朽化したマンションの建替え

2012年1月22日

ご存知でしたか?今もしあなたがマンションに住んでいたとしましょう。
地区40年…そろそろ建て替えしないと、古臭~くなっています。
今、法律では「所有者の5分の4」以上の決議が無いと建て替えができないのです。

5分の4…ということは80%…。

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全200戸ならば、41人反対者がいるとご破算に。
全30戸のマンションなら、7人反対したら計画は進みません。

今年1月4日の日経新聞の一面トップ記事は…
政府の方針として、その法律を建て替えがしやすくなるように緩和する…というものでした。

マンションが建て替えられるということになれば、
建築業界も、不動産業界もその周辺の業界も商売が活発になるのだから良いことなのでしょうが、
実際の話、どうなるのでしょうか?

確かに、80%の賛成があれば建替えOkという議決を得ることはできます。
ただ、住民の中にはいろいろな理由で「このままで結構」と思っていらっしゃる方もいます。
どんなに老朽化していても。

実際の話…というのは、
議決で建替えることが決定したとして、今のアパートやマンションから動きたくないという人を強制的に出すことはできません。
じゃ、どうやったら建替えがすんなりいくのでしょうか?

それは、みんな仲良しになることです。

隣近所とのつきあいが煩わしいからという理由で住む場所にマンションを選ぶかたが多いと思いますが、
いざこういう場面になると、同じ屋根の下の住人…くらいの気持ちでいないとうまく話しが進まないようなのですね。

「5分の4」以上の「建替え賛成」の票が得られて、建替えの方針が議決されたとしても、
一人反対する人がいたらその費用は誰が持つのか、それが一人じゃなくて10人でも、そうするのか…。

こういった理由から、今年1月4日のトップ記事を読んで、政府の方針が「5分の4」から「3分の2」になったとしても、あまり状況に変化はないのではないかと思っているのです。
それがたとえ、「10分の1」になったとしても…です。

マンションの自治会がたまに、BBQ大会や盆踊りをして、繋がりを密にしていくのはそのためでもあるんでしょうね。

 

投資会社を選ぶときは…

2012年1月22日

この歳になると、いろいろな話が舞い込んできます。
いいものも変な投資話も。

久しぶりの…というより忘れかけた人から連絡があると…
ま、たいていよくわからないビジネスのお誘いです。

それでも相手が非常に熱心な時は会社を直に見に行ったりしたものです。
いくら熱心に勧められても、急成長している会社だと言われても、いかがわしい雑居ビルの一室に本社があるようなところは…ね~。

投資用マンションがいろいろな会社から売りに出ていますが、
買う前にそこがどんな会社か、調べたことありますか?

私は興味があった場合、会社の対応を確かめます。
社員の電話の応対や、面倒なことの対処など…。

一事が万事…という諺もありますからね。

話は戻って投資用マンションの件ですが、私はその業者側だったのであえて申し上げます。
「一事が万事」は正解です。

建築会社を選ぶ時にすぐわかることがあるのでお教えしましょう。

よく会社のロビーに掲げてあるいろいろな許可証や、業者票を見てみてください。
不動産業者なら、取引主任者の名前が書いてあったりします。

不動産を取引する業者は「宅地建物取引業者票」を掲示することが義務になっていますが、
○○県知事(△)12345号
と書いてあるその括弧の中の数字に注目です。

これは免許証の番号で括弧の中の数字は更新の回数を示しています。

1996年からは5年ごとに更新、それ以前は3年ごとに更新していました。

1であればまだ設立して5年未満ということです。、
この数字が5とか10とか…、大きければ、それなりに歴史がある会社だと知ることができます。
あ、1だからといって信用おけない会社だということじゃないですからね、念のため。

不動産業者は国から許認可を受けて開業しているため、
まともな経営者なら、許認可を取り消されてしまうような危ない橋は渡らないものです。

私が以前にいた会社は、私が入るまでの間、
専任の取引主任者として掲示されているかたは、実際働いてはいませんでした。
名義貸しといって、違反行為ですね。

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顧客と後ろ向きの話になると、それまですんなりつながった担当者との連絡が、急に留守番電話の対応にしたり…。

まず、建築物が納期通りに完成した試しがありませんでした。
未完成なのに、施主検査をするんですから…。

それから…、
あ、その先は怖くてネットでは書けません。

何か会社の対応で「あれ?それって…」と思うことがあったら
契約の日程が決まっていても立ち止まってみましょう。

一事が万事…ですから。