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横浜市南区の不動産会社栄都

不動産取引で大事なこと ≪越境≫

2012年9月17日 月曜日

不動産の売買で一番重要なのが、どこからどこまでが売買対象かということ。

つまり、お隣さんとの境界がどこかということです。
単純な話しですが、たまに、隣の家の雨どいがこちら側の敷地に入り込んでいるケースがあります。

そういう場合、契約あるいは引渡し前に切ってもらう…わけにはなかなか現実的にはいかないものです。

仕方がないので、契約書にこのような条文を設けて、それをお隣さんと覚書を交わすなどして約束をすることが多いです。

簡単に言いますと、
「今はお隣の雨どいがこの部分で越境しているけど、お隣が建て替え等で付け直す時は、越境している部分を解消すること」
という内容の条分になります。

ま、契約ごとですから、それが嫌だというのであれば契約に至らないのですけど。

 

雨どいの例を書きましたが、足元では越境していなくても、頭のはるか上で越境しちゃっていることって結構あるものです。

 

ただ、私が関わった契約では100%お互いの納得していただいています。

 

越境して入り込んでいるお隣の木の枝は切っても良いけど、根はだめよ、という民法の基本の話しは前に書きましたが、

土地がつながっている以上、いろいろ干渉することってあるものですね。

でも、私の経験上あまり大きな問題になっていないのを見ると、「お互いさま」の精神のおかげだと思います。

西洋人にはこういう概念ってあるのでしょうか?
中国や韓国にも…。

土木工事の前にしておくこと

2012年7月7日 土曜日

当該地は、一本の水道管が引き込まれていて、それが解体済みのアパートに繋がれてたのですが、またその奥の別の敷地に建つアパートにも繋がれていました。

奥の方のアパートにはまだ数世帯か

どこに水道管があるか…わかりますか?

住んでいるので、水道を止める訳にはいきません。

ということで、造成をする敷地の外側を露出管でまわして、またその奥のアパートに水がいくように工事します。

何十年も経つと、水道管はもう化石のようなかっこう。管の外側は錆で覆われていました。

外側がああだと管の中も…と心配になります。

最近の管は、鉄管の内側にビニールがコーティングされているものが主流ですが、
その昔は、鋳鉄管がほとんどですから、お宅の敷地内の管の交換も…保守の計画の中に入れておいた方がいいですね。

樹木の越境

2012年7月2日 月曜日

隣の家の木が越境している場合、勝手に切って良いのでしょうか?

法律ではどうなっているかご存知でしょうか?

よく言われるのが
“越境してきている柿の木の実は勝手に取っちゃダメだけど、隣から伸びてきた根から出てきタケノコは勝手に取ってOK”
という話。

つまり、枝と根では扱いが違うということです。
どうしてこういう解釈になったのでしょうね。

越境してきている木の枝…越境している方と、されている方とでは気持が違いますよね。

自分の敷地から出ているものはあまり見えないので見過ごしがちですが、
隣から入ってきているものはよく見えるので敏感になるのもわかります。

隣から枝が伸びてたから勝手に切った…という話をよく聞きますが、ちょっと待って下さい。

 

法律でも、勝手に切っちゃダメだけど、 “切って下さいね!”  と申し入れることはできますから。

とはいえ、民法も、相互の協力・受忍関係のもと円満に物事を解決することを前提にされているので、
権利がこうだからと、杓子定規に片づけては…角が立つというものです。

ただ、あまり受忍といっても、隣家の木の落ち葉が屋根の雨どいに詰まって屋根の雨水がきちんと流れない…というのでは
程度があります。

そんなときは、やはりお隣にふつうにお話しになられたら良いと思います。

でも、最近はそんな些細なことでもギャク切れされたりしますから厄介な世の中です。

法律上こうですから!なんて頭ごなしに言うのが逆効果だと思いますので、
どうぞ平和的に解決してくださいね。

どうしても嫌だ!!!どうしても(越境している枝を)切りたくない!

とおっしゃる隣家のかたがいらっしゃるのでしたら、
話し合いを法廷に移した場合それは通用しませんよ…ということです。