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横浜市南区の不動産会社栄都

アスベスト処理に73億円?

2012年3月29日 木曜日

今朝の新聞報道によると、大田区の羽田空港近くにある㈱荏原製作所が売却した土地を買った企業が、土地にアスベストが含まれているとしてその処理費として73億円を請求しているということが書いてありました。

アスベストは飛散するとそれを吸い込んだ人が癌の原因になることがあるので、とても危険な物質のひとつです。

土地に係る瑕疵については、売主がその責を負うこととなりますので、土地を売る予定のかたは・・・特に鉄骨造のお宅の方は気をつけてください。

昭和50年(1975年)9月には日本でもアスベストの「吹きつけ」は禁止されていますので、
それ以降は、代替品が使われているのですが、それ以前建造のものですと、アスベストが使用されている可能性が高くなります。

ただ、一般の家庭に使われている「スレート屋根」とか「カラーベスト」といわれる屋根材、それから軒天井(のきてんじょう)に張られるボードにもアスベストは使われていることがあります。
こちらは、普段のその屋根の下で暮らす分には何の悪影響はなく、むしろ毎日毎日外気の寒暖や風雨から家を守ってくれている働き者ですが、壊す段になると話は変わります。

大きなシャベルカーで一気に壊したら簡単なのですが、この屋根材とボードは一枚一枚剥がして、破断面からアスベストが飛散しないように袋詰めして処理しないといけません。

今朝の報道の例は工場跡地ですから、鉄骨の柱にきっとアスベストが吹きつけられていたことでしょう。

きっと土に埋まってしまっているでしょうから、それを掘り返して…という作業をすると、土地の広さから言っても73億円は妥当かも知れません。
解体時に処理していれば7億円で済んだかもしれないのに…。

どうなるのでしょうね。

解体時のアスベスト飛散が心配?

2012年1月12日 木曜日

近所の工場が壊されていつのまにか宅地になりました。
ところが、その工場にアスベストが使われていて、解体する際にそれが飛び散り、肺に入って病気に…。
こういう社会問題があってから、アスベストの扱いにはとてもシビアになりました。

鉄骨に吹き付けられたアスベスト

解体業者さんも、アスベストがあったら、家に覆いをして解体しなければならず、
値段も大きく違ってくるので、見積もりの時にその辺をよく見ていきます。

そもそも、アスベストは当時とても便利な素材でした。
鉄骨にそれを吹き付けておけば、空気と触れることなく錆が防げました。それがまた安価だったので普及しました。

理科の実験の時に、ビーカーの液を温める時に、アルコールランプの上に置いた板がアスベストでした。
そんなイケナイ物質とは全然知りませんでした。

でも、今、たとえば新築をしようとする方は心配しないでくださいね。
業界でもアスベストは流通していませんから。

もしあなたのお宅の近隣で中古の一戸建てを解体するという場合は注意が必要です。

ただ、神経質にならなくていいのが、屋根に使われているスレート板、や軒天井(業界用語では「のきてん」)に使われているアスベストを含有している石膏ボードです。

これは解体時にはゆっくり剥がしていき、その他の産業廃棄物とは別に処理されるようです。
吹き付け処理されたものに比べたらアスベストの細かい繊維が飛散する可能性は非常に少ないので、
隣の家屋が解体されるからといってビビる必要はありません。

アスベストの繊維

昭和50年代より昔の鉄骨造の家ですと、アスベストの吹き付けがされているケースも考えられるので、
ちゃんと覆いをして処理しているか、見ておいた方がいいですね。

昔は便利で安いからとじゃんじゃん使っていたのに、いきなり悪者扱いされアスベストにとっては迷惑な話ですが、
怖いことですが、身の回りをみたら他にもあるかもしれませんね。

私はちなみにトランス脂肪酸であるマーガリンをなるべく食さないようにしてますが。