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横浜市南区の不動産会社栄都

売買契約が解除された場合の媒介報酬請求権

2012年2月18日 土曜日

媒介報酬請求権とは、宅建業者の媒介によって売買契約が成立した時に発生する権利です。

媒介業務とは、他人の間を取り持って、契約成立に向けて尽力し契約を成立させることを言うので、契約を成立させれば業務を遂行した事になるというのが基本的な考えです。

そのため、理論上はいったん契約が成立した以上、その時点で媒介報酬請求権が発生し、その後に契約が解除された場合でも媒介報酬請求権は消滅しないのが原則的な考えです。

しかし、売買契約が成立した後に決済・引渡しがなされなかった場合は、契約が成立しただけでは約定報酬全額を請求できる訳ではありません。

その理由は…

◇媒介契約において約定報酬の支払いを合意する場合、当事者は売買契約が成立するだけでなく、その履行がなされ目的が達成される事を想定して合意している為。

◇売買契約の決済引渡しが完了せずに売買契約が解消された時には、媒介業者は予定していた残代金の決済、引渡しの事務の補助業務を行わずに済む為。

◇決済に至らなければ売買契約当事者は、何ら利益を得られない事になる為。

 

決済に至らなかった事について媒介業者に責任のない事情による場合は、媒介業者が全く報酬を請求できないと考えるのは酷な為、商法第512条(報酬請求権)に基づき、相当な報酬を請求できるとされています。

今後、不動産購入を考えられている方は、万が一契約後の解約を余儀なくされた場合(自己都合)は、それまでに媒介業者が尽力した分含め、相当額の報酬は支払わなければならない事は頭に入れておかれた方がいいかと思います。