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横浜市南区の不動産会社栄都

不動産投資会社の舞台裏

2011年12月20日 火曜日


私は以前、投資用アパート・マンションのコンサルティング会社にいました。
建築もやっていたのですが、いろいろ勉強させてもらいましたが、見てはいけないものまで見てしまったように思います。

すべて暴露するわけにはいきませんが、これから投資をしようという方々に損をしていただきたくないので、
そこに絞ってお伝えしたいと思います。

新築アパートのメリットといえば、賃料が高く設定できる、設備がすぐには壊れない、テナントが入りやすい、心理的瑕疵物件(自殺や事件)の心配がない、など良いことづくめ…のような気がしますよね。
実際私もそれをうたい文句に営業していました。

ただ、どうでしょうか?

賃料は確かに近所の物件より高めに設定できました。ところが「新築プレミアム」が効くのも完成前くらいで、完成してからも空き 部屋が残っていると、仲介会社から値下げ交渉がガンガン入ってきます。
オーナーは一刻も早く満室にしたい…というより、しないとローンが払えないので安くしてでも入れてしまいます。
すると、新築アパートとはいえ、賃料は中古物件とあまり変わらなくなってしまうのです。

次に、テナントが数か月か半年して転勤などで退室したとしましょう。すると、もう次に募集するときは「新築」とは書けないので 「築浅」になります。
ところが、賃貸物件を探している人は「新築」というキーワードで検索するので、その「築浅」は早くも検索から漏れてしまうこと になります。

給湯設備はすぐに壊れない…と思っていましたが、海のそばに建てたアパート、利益を優先させたため手すりや柵を鉄で造ったとこ ろ、一気に錆が流れ出してきて壁面を汚しました。
すると、1年も経っていないのに全体が薄汚くなってしまいました。とても築浅物件としてお客様に紹介出来なさそうなほど…。
エアコンの室外機も、建築会社の利益を優先したために1年程ですぐ故障してしまいました。対策として耐塩害仕様というのがある ようです。

引き渡してしまった後はそういうのって、メーカーの保証期間が過ぎるとオーナーの負担になります。

心理的瑕疵…これは問題です。今では交通事故の約3倍もの人が自殺しているのですから。
とういうことで、新築物件だからといって、不幸にも自殺されてしまえば…瑕疵物件と同じことになってしまうのです。

このように、新築アパート・マンションといっても、安全な投資とは言い切れないのです。


私たちは、中古より新しいものが好きですよね。車を見ても、家電製品にしても。
アパートマンションも新しい方が無難か…というと思わぬ落とし穴がある事も覚悟しておかなければなりません。
なにせ絶対に安全な投資など無いのですから。